微分
チェックポイント
- 微分の基本法則 Basis 微分の定義から線型性・積の微分・商の微分を導出し、それらを使って第一原理に戻ることなく多項式と有理関数の微分を計算する。
- コーシーの平均値定理 Basis コーシーの一般化平均値定理は、$f, g$ が $[a, b]$ 上で連続かつ $(a, b)$ 上で微分可能であり $g'$ が $(a, b)$ 上でゼロでないならば、$(f(b) - f(a)) \\cdot g'(c) = (g(b) - g(a)) \\cdot f'(c)$ を満たす $c$ が存在することを述べる。このチェックポイントでは巧みな補助関数にラグランジュの平均値定理を適用してこれを導出する。
- 連鎖律 Basis 連鎖律は合成の微分を表す:$(f \\circ g)'(x) = f'(g(x)) \\cdot g'(x)$。このチェックポイントでは微分の定義からこの法則を証明し、$g'(x) = 0$ の微妙なケースを扱い、任意の微分可能関数の合成を微分できることを示す。
- 凸性の微分条件 Basis 微分可能な $f$ について、区間上の凸性は $f'$ が単調非減少であることと同値だ。二回微分可能な $f$ については、$f'' \\geq 0$ と同値だ。このチェックポイントではラグランジュの平均値定理と単調性テストを用いて両条件を証明し、凸関数を一目で見分けるためにそれらを応用する。
- 凸関数 Basis 区間上の関数が凸(convex)であるとは、すべての弦がグラフより上にある、すなわちすべての $x, y$ と $\\lambda \\in [0, 1]$ に対して $f(\\lambda x + (1-\\lambda)y) \\leq \\lambda f(x) + (1-\\lambda)f(y)$ が成り立つことだ。このチェックポイントでは凸性を形式化し、狭義の凸性と広義の凸性を区別し、基本的な例を概観する。
- 一点における微分 Basis $x_0$ における $f$ の微分係数は差分商 $(f(x_0+h)−f(x_0))/h$ の $h \\to 0$ での極限だ。このチェックポイントでは厳密な定義を与え、第一原理から微分係数を計算し、一点での微分可能性は連続性を含意することを示す。
- 逆関数の微分 Basis $f$ が微分可能かつ狭義単調で $f'(x) \\neq 0$ ならば、その逆関数は微分可能で $(f^{-1})'(y) = 1 / f'(f^{-1}(y))$ が成り立つ。このチェックポイントでは逆関数の微分公式を証明し、$\\ln$ と逆三角関数の微分を計算するためにそれを用いる。
- 微分可能関数 Basis 関数がある区間上で微分可能とは、その区間の各点で微分係数を持つことをいい、微分係数関数 f′ を生み出す。このチェックポイントではその概念を形式化し、点ごとと区間全体の微分可能性を対比し、連続だが微分不可能な関数の例を調べる。
- フェルマーの補題 Basis $f$ が内部局所極値 x₀ で微分可能ならば f′(x₀) = 0$ だ。このチェックポイントでは差分商の符号からフェルマーの補題を証明し、逆が成り立たない理由と極値が内部にある必要性を説明する。
- 高階導関数 Basis $f$ の導関数 $f'$ 自身が微分可能ならば、その導関数 $f''$ が二階導関数だ。この過程を繰り返すと $f^{(n)}$ が得られる。このチェックポイントでは高階導関数を定義し、$n$ 回連続微分可能な関数のクラス $C^n$ と無限回微分可能な関数のクラス $C^\\infty$ を導入し、積の高階導関数に関するライプニッツの公式を概観する。
- 内部極値 Basis 定義域の内部の点 x₀ は、近傍で f(x) ≤ f(x₀)(それぞれ ≥)が成り立つとき局所最大値(resp. 最小値)だ。このチェックポイントでは定義を厳密にし、狭義 vs. 広義、内部 vs. 境界、局所 vs. 大域の極値を比較する。
- イェンセンの不等式 Basis $f$ がある区間上で凸であり、$x_1, \\ldots, x_n$ がその区間に属する点で非負の重み $\\lambda_i$ の和が1であるとき、$f(\\sum \\lambda_i x_i) \\leq \\sum \\lambda_i f(x_i)$ が成り立つ。このチェックポイントでは凸性の二点定義から $n$ に関する帰納法によってイェンセンの不等式を証明し、狭義凸の場合の等号条件を明らかにする。
- ラグランジュの平均値定理 Basis ラグランジュの有限増分定理(平均値定理)は、$f$ が $[a, b]$ 上で連続かつ $(a, b)$ 上で微分可能ならば、$f(b) - f(a) = f'(c)(b - a)$ を満たす $c \\in (a, b)$ が存在することを述べる。このチェックポイントでは補助関数にロルの定理を適用して証明し、標準的な系を導出する。
- ロピタルの定理 Basis ロピタルの定理(L'Hôpital's rule)は $0/0$ や $\\infty/\\infty$ の不定形の極限を、$f/g$ の代わりに $f'/g'$ の極限に置き換えることで計算できるようにする。このチェックポイントではコーシーの平均値定理を用いてこの定理を証明し、各不定形をその形に帰着させる方法を示す。
- 単調性の判定定理 Basis $f$ が微分可能な区間において、$f'$ の符号が $f$ の増加・減少・定数を決定する。このチェックポイントではラグランジュの平均値定理を用いて単調性の判定定理を証明し、狭義の単調性と逆関数の存在可能性との関係を明らかにする。
- ロルの定理 Basis $f$ が $[a, b]$ で連続、$(a, b)$ で微分可能、かつ $f(a) = f(b)$ ならば、$f′(c) = 0$ となる $c \\in (a, b)$ が存在する。このチェックポイントでは最大値定理とフェルマーの補題を組み合わせてロルの定理を証明し、多項式の根の個数への応用を示す。
- 接線 Basis 接線は第2の点が第1の点へ近づくにつれての割線の極限として、曲線上の一点に接する直線だ。このチェックポイントはその極限を幾何学的に展開し、傾きの公式 (f(x+h)−f(x))/h を構築し、その極限が微分へとつながる様子を示す。
- テイラーの公式 Basis テイラーの公式(Taylor's formula)は、$n$ 回微分可能な関数を $x_0$ の近くで $n$ 次多項式によって近似し、その係数は $x_0$ における $f$ の導関数の値を階乗で割ったものだ。このチェックポイントではラグランジュ剰余項の形でテイラーの公式を証明し、それが基本関数の冪級数展開の基礎となることを示す。